土屋日記3

もうしわけございませんっ!!!
と、まずは謝っておきます。
なにが?って、前に日記書いたのは4月。
そして5月になりました。
「あ、もう5月か、日記、書かないとな。
土屋日記というか、月刊土屋になっちゃうな、ふふ…」

6月になりました。
「梅雨だね…。日記、書かないとな…」

7月になりました。
「うおー、夏だ!夏が来た!海だ!プールだ!薄着のギャルだ!」

8月になりました。
事務局Y氏「あの、監督、そろそろ日記を…」
ツチヤ「あ!」


というわけで!回想!


5月25日
ついに仮編集終了。
今泉さん(第一回監督日記参照)、ほんとにありがとうございました。
コツコツとスケジュールの合間をぬって、やっと、ここまできました。おつかれした!!


5月27日
音楽打合せ。
着々と音楽のデモが上がってきています。
「梨の花〜」では20曲近い劇伴を使おうとしていて、その大半が、米子出身の作曲家、鷲見音右衛門文広(すみおとえもんあやひろ)という人の担当。
鷲見さんは、とてもソフトな人当たりで繊細な感じの人なんだけど、当然、音楽に関しては妥協をしない人です。
そして僕の要求にとことん付き合ってくれてます。感謝。
というわけで、今日は鷲見さんの家まで乗り込んで、ピアノの前に並んで座り、画像を見ながらああでもないこうでもない、と「ケンカ」です。
こうして、日本映画史上に残る、すばらしい音楽が出来ていくわけです。


5月28日〜6月10日
「梨の花〜」とは別件の仕事で、アメリカにロケに行きました。
今回もカマタ(第二回監督日記参照)は、いっしょ。
アメリカのメシはでかい!細いカマタが、でっかいランチの皿を前に座っていると、遠近感が狂います。
それを全部たいらげるカマタを見ていると、ヘビがシカを呑み込むアフリカのドキュメンタリーを思い出しました。
シカゴで撮影したあと、ニューヨークでロケハン。
そして、カメラマンのヒロさんに会ってきました。
ヒロさんの奥さんもとても感じのいい人でしたが、僕を見る目の奥に「こいつが私のヒロを一ヶ月も連れ去ったニッポンジンね」という光りを、かすかに感じたのでありました。


6月11日
私事で恐縮なのですが、入籍しました。
相手は今回の映画でスタイリストをしてくれた大石桃代さんです。
おめでとうございます!
ありがとうございます!


6月17日
音楽録音。
青山のクリケットスタジオで録音です。
鷲見さんの楽曲を、かなりハイレベルなプロの演奏家たちが奏でる。
(クラシック、詳しくないんだけど、雑誌の表紙になるようなすごい人たちだそうです)
ピアノは鷲見さん。
鳥肌が立った。
スタジオミキサーの林原さんは、なんと!たまたま出身が米子でした。
学生ボランティアの福田君も見学に来たので、ミックスルームには米子出身者の割合が最も高くなっていました。


6月18日
またまた私事で恐縮ですが、入院しました。
足が折れてました。
しかも2年半も。気づけよ!
なんか、捻挫が治らねえなあ、いてえなあ、ってずっと思ってたんですが、あまりにも痛くなってきたので病院にいったら、3カ所折れて、うち2カ所はもう勝手に治っちゃってますよ、と。
もう一カ所は、歩くたびに悪化してますよ、と。
あんた、アホか?と。
というわけで、生まれて初めての入院、そして手術。
お見舞いにきてくれた人、ほんとにありがとうございます。


6月24日
で、退院。これから一ヶ月半の松葉杖生活。めんどくさい!


7月11日
米子へ。何度目だろう。
もう「行く」という感覚はあまりない。
画のほうの最終仕上げをするため、米子に来ました。
編集機を借りてきて、山陰ビデオシステム内に仮設編集室をつくり、そこで作業です。
編集機のオペレートはモトイケさんという人です。
モトイケさんは顔がこわいです。
ゴルゴ13に似ています。
ぶっきらぼうな感じも、ゴルゴっぽい。
暗殺されないように頑張ります。


7月13日
作業は順調。
細かな直しも予想以上に早く進み、モトイケさんとの呼吸もばっちり合ってきた。
ゴルゴ同様、物静かだが、しっかり仕事をこなすしやさしい男である。

が!しかし!
ウイーーーーーーーーーーーーーーンンンンン
変な音が出っぱなしになったまま、マシンが止まったのです。
再起動しようにも、何の応答も無いのです。
変な音は出続けています。
結局、東京から修理の人が来るまで、作業は中断。
しかも連休中で先方がつかまらん!
途方に暮れる僕とゴルゴでした。


7月16日
マシンが動かないなりに、できる作業は色々やったこの二日。
しかし、ついに、なーーんもやる事なくなった!
ここまで来て別件の作業とかやる気もおきない。
ひまだっ!
そんなときピコさんが言ってくれた。
「じゃあ、砂丘いこっか」
ピコさんは米子で仲良くしてもらってる友人の一人で、チラシの写真も撮ってくれた人です。
そういえば、こんなに鳥取県にいるのに、砂丘見た事無いなあ。
というわけで、砂丘に行ってきました。
結構しょぼいよ、と、皆が言っていたので、それほど期待してなかったのですが、実際しょぼくないじゃん!
感動しました。
ちょうど雲が開けて陽が射した時だった。
きれいでした。
松葉杖がずぶずぶ埋まって、歩きづらかったけど。
明日にはマシンも直る。がんばろう。


8月5日
オムニバスジャパンにてMA作業。
録音の益子さんが、ミックスもしてくれています。
忙しい中、毎日のように徹夜してコツコツ音を仕込んでくれました。
益子さんはほんと、男の中の男です。
おとおとこです。音男。


8月12日
ついに、音、完成!
益子さん、サカドさん、加藤さん、本当にありがとうございました!
何日寝てないんだろう。
みんなボロボロだけど、妙にテンションが上がり、夕方四時から飯を食いに行った。
その後は、覚えてません。


8月13日
朝イチ便で米子へ。
最後の作業だ。
前回マシンのストップで遅れた分の作業。
具体的には、作った音と画をあわせ、そして、全カットの色を調整して行く作業です。
今回はマシンが止まる事も無く、そして…


8月17日
完成!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


長かった。
参加してくれた人、まきこまれちゃった人、みんな本当にありがとうございました。
今、僕の中にある色々な気持ちは、とてもここには書き尽くせません。
だから、書きません。
それは、映画の中に。
そしてなっが〜いエンドロールの中に。
とゆうわけで、みなさんサヨウナラー。


市民シネマ「梨の花は春の雪」 公式ウェブサイト