土屋監督インタビュー

普段は?(どういった仕事をしているんですか?)

ディレクターや助監督などをやっています。
PV・映画・ドラマ・企業のプロモーションビデオなどの制作ですね。

どうして映画づくりに携わるようになったのですか?

直接的なきっかけは、大学生の時に『映画監督になるには』っていう本を読んことです。
周りのみんなは遊んでいた奴等も就職活動とかはじめちゃって・・・
自分はバイトでバーテンをやっていたけど「それは今じゃなくてもできる。もっと知らない世界をみたい」と思ったのと映画が好きだから。

んで、その本には「映画監督になるには決まりはない」って書いてあった。
本の中で、例えば石井克人さん(CMディレクター)とか書いてて・・・
それで「これからはCMだっ!」と思って、あるCM制作会社に入社して映像の道に入ったわけです。
当時は「仕事を覚えて大物になるんだ!」って意気込みでした。
でも実際に仕事をしているうちに「本当にやりたいことはこれか?」と・・・

そんな時に、『茶の味』(石井克人監督の映画)の助監督に参加して、楽しかった。
そんなことがあって、フリーの助監督に転向したんです。

でも、自分自身では「PV」とか「映画」とかジャンル分けをすることは好きじゃないです。
映画は表現の一つの手段でしかないので。

● 好きな映画の作品や監督は?
作品では
『プラトーン』『Any Given Sunday』『LORD OF WAR』『CITY OF GOD』『HANABI』『BROTHER』『パッチギ!』
『鮫肌男と桃尻女』『スワロウテイル』

監督では
石井克人、井筒和幸、北野武、オリバー・ストーン

● 今回、”市民シネマ”に監督として関わってどうでしたか?
いや~、本当にクランクインする直前まで「撮れないんじゃないか」って思ったこともありました(苦笑)

今回、2つ初めてのことがあって・・・
ひとつ目は、僕が長編を撮るのが初めてということ。
ふたつ目は制作するのが素人ということ。

そんな体制で、そんな現場にいるのも初めてで、無謀なところに足を突っ込んだなぁ・・・と(笑)
妥協して投げちゃえば色々進むんだろうけど、それでは映画として成立しなくなるので、そこは踏み止まりました。
制作部とか各パートにすべてのことを一から教えないといけないのが大変だったなぁ・・・(しみじみ)

終ってみて良かったと思うのは、例えば、女子大生とおじいちゃんなど普段では絶対に知り合えない人達同士が同じ現場にいて、かつ自分もその人達に出会えたこと。
参加した人々にとっては、いいお祭りだったんじゃないかと思います。

● 撮影中のエピソードは?
1番美しい話としては・・・
パイロットファーム(大山や弓ヶ浜半島などが一望できるスポット)での撮影。
秋の撮影の終盤で、夕暮れシーンという時間の制約もあって焦って移動したら、なんと門扉を開けるカギが無い!
という事態が発生。でも凄くいい画が撮れました。
夕暮れからどんどん暗くなって、後片付け・・・
その後もしばらく自分ひとりだけで居たんだけど、しみじみ思いました。
「一丸となったし、みんなが”仲間”になった」って。

あとは、紫泉荘(合宿所)でのこととか。
フレームのど真ん中で車止めをする人もいたね、写ってますよ~(笑)。
深夜1時とか2時まで撮影してたとき、バラシ(現場の撤収作業)だけをしにわざわざ来てくれた方もいたし。
疲れて宿に帰ると手づくりのおにぎりが用意されてたり。
ケンカもあったし(笑)
恋愛もあったし?!(笑)

● 一番、苦労した点は?
自分が撮るための体制づくり。
それは僕の仕事なのか?って(苦笑)。演出準備に時間がとられて初めはなかなかできませんでした。

あとは、市民キャストの演出。素人としてはいいけど、それが逆に仇となることもあり、さじ加減が難しかったな。
ヤル気があるのは頼もしかったけど、妙な力みがあったりして。
それさえなければ、素人さんの良さがあるから良いんですけどね。

編集でも苦労しました。芝居のトーンが違って、一定しないところとか。
キャスティングのバランスには考慮・配慮しました。

● こだわりの点は?
音楽と音。
今回は作曲家の鷲見さんと出会えたのが大きかったな。
脚本の段階から音楽を考えてやっていたし、曲は鷲見さんもこだわってくれたし。
録音の益子さんも質のいい録音をしてくれたし。
音楽を前提に創った部分が多いです。

● 一番、好きなシーンは?
 ・夕日のシーン(パイロットファーム)
 ・おばあちゃんのシーン
 ・響子が切られた梨の枝を見ているシーン

● ココを見て欲しいという見所、ポイントは?
全部!!!
変な人とか、嫌な役柄の人とかたくさん出てくるけど、
全部ひっくるめて1つの家族と周りの人々を大山や豊かな自然が優しく包んでいるというところを感じ取ってもらえれば嬉しいです。

● 最後に、将来はどんな映画を撮りたいですか?
ジャンルにとらわれたくないです。
色んな意味でスケールのデカイやつになりたい。
いいエンターテイメントでありながら人間を描いていて、メッセージ性もある映画を撮りたい。

偉くなってから撮る作品リストも作ってあるよ(笑)!
 

● それは教えてもらえないですか?
・・・内緒!!!


市民シネマ「梨の花は春の雪」 公式ウェブサイト